平安時代からあったことを知り、衝撃を受けました。
遠いと思っていた平安でしたが、案外身近なところにありました。
驚きついでに、その頃の作品に触れてみました。
鎌倉時代に書かれた随筆です。
学校の授業で冒頭部分を暗唱した方も多いのではないでしょうか。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人と栖と、またかくのごとし。」
暗唱してからというもの、わたしの人生においてことあるごとに
「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。」
と口ずさんできました。
(10代の頃に覚えたことって、割と覚えてたりしますよね。
昨日のことでも思い出せないこともあるっていうのに😅)
「諸行無常」と同じく、
世のすべてのものは、移り変わり、永遠に変わらないものはないと感じた時、
思わず口ずさんでしまうのです。
そう感じることって、結構あります。
今回読んだのはこちらです。
木村耕一 著 黒澤葵 イラスト
三木卓さんとの出会いも国語の教科書でした。
懐かしくなって手に取ってみました。
2冊とも、現代文に訳してありますので、すらすらと読むことができます。
訳し方も筆者によって多少違いますので、複数読んでみました。
(どちらも原文の掲載あり)
わたしは本が読みたい時、図書館を利用することも多いです。
今回のように読み比べたりする場合は特に重宝します。
氣軽に本に親しめるという点で、非常に有難いです。
①『こころに響く方丈記』は、イラストや写真が豊富で文章も易しく、また字も大きいので非常に読みやすいです。
多くの漢字にふりがなも付いています。
方丈記を読んでみたいけど、古典だからハードルが高いという方におすすめです。
こちら↓で試し読みもできます。
②『私の方丈記』は『こころに響く方丈記』よりも大人向けです。
『こころに響く方丈記』で訳していない部分も、訳してありました。
原文をより忠実に訳しているものを読みたい方はこちらがおすすめです。
試し読みできます↓
しかしその後の人生は波瀾万丈だったようで、また多くの災害もあったようです。
その中で本当の幸せとは何かということを考えられたのでしょう。
方丈記の内容は、鎌倉時代だということを忘れるくらい現代に通ずるものがあります。
時代は違っても、人々は現代のわたしたちと同じように生きていたことがわかりました。
そして、本当に大切なことは時代がいくら変わっても変わらないんだなとつくづく感じます。
『こころに響く方丈記』によりますと、京都に『方丈記』を書いた場所が残っているそうです。
現地ルポとして、写真付きでまとめられています。(p119~p134)
八百年経っていますから建物はもちろんありませんが、「長明方丈石」と刻んだ石碑が建てられているようです。
わたしもそこへ行ってみたくなりました。
そこで何かを感じるのかもしれません。
本を読むことはあっても古典を読むことはなかったので、良い機会となりました。
方丈記以外にも日本には素晴らしい古典がたくさんありますので、また触れてみたいと思います。